お客さんとお茶を楽しめる空間のテーブルのの注文を受けた。すでに、床に掘り込みがあり、そこに合わせててーぷるを設置するという条件だった。
以前「老後の楽しみとしてテーブルでも作ろうか・・・?」といった感じで購入したカツラの一枚板があったので、施主さんに提案したら快く承諾してくれた。
木口を切ってみると、樹齢は250年を超えていた。江戸時代中頃に芽吹いたということになる。割れ、節、虫食いなどもあったが、契をうめる等最小限の対応を施し、木が育ったありようをそのまま生かすこととした。
天板はカツラの単盤。天板の仕上がり寸法は、
長さ2400mm 幅850mm 厚み55mm
脚部 ケヤキ
基本的な仏壇の機能を備えており、収納スペースも十分にある。縦、横の直線をの組み合わせでシンプルで切れ味がよく、通常の仏壇よりも和の装いを感じる仕上げとなっている。
樹種 ヤマザクラ ミズメ ケヤキ
ホオノキ ウォルナット
卓上鏡の製作の依頼がありました。
35年前、依頼者さんが看護学生の時ずっと使っていた卓上鏡が痛んで壊れてしまったそうです。それは思い出深いものだったので、そこに取り付けられていた鏡だけは大切にとっておいていたとのこと。その鏡を使って卓上鏡にしたいという依頼でした。
鏡がもし彼女自身なら、ドレスを新調して新しい自分を発見したということになるかもしれません。
樹種 ケヤキ
樫田地区には移動図書館のサービスがありましたが、2017年の台風21号の被害で中断され、その後再開されないままになってしまいました。それなら自分たちで移動図書館に代わるものをつくろうということで、地域家庭文庫「こゆい文庫」(私設図書館)が設置されました。そのとき、そこで使う本棚の製作の依頼を木しごとが受けることとなりました。
この本棚は、キャスターのついた二つの縦長の本棚が取り外しのできる丁番でつながっており、ホワイトボードとコルボードの掲示板がとりつけられるようになっています。また、これらのボードは取り外したとき、独立して立たせて使うことも可能。
地域に関連のある樹種を使ってほしいという要望があり、樫田小学校のシンボルツリーであるカツラはじめ、サクラ、カエデ、クリ、ホオノキ、ケヤキ、スギ、ヒノキなどでほんだなはできています。
学習環境の構造化
小学生が家庭で使う学習机の制作の依頼を受けました。その子は「自閉スぺクトラム症」のあるお子さんでした。このとき、たんに学習机を作るということではなく、家具を作る立場から「少しでも子どもの学習支援が実現できれば」と考えました。
その一つに学習環境の「構造化」という考え方があります。子どもが物事のとらえ方を整理し、活動に見通しを持ち、やるべきことを自覚できるようにすることを目的としています。構造化は子ども自身が自立して活動することめざすします。
じっさいに学校現場の先生方による「構造化」の実践例は多くあり、その多くは先生方による手作りのツールを使ったものが大半を占めます。学校の先生方は子どもと接する時間が十分あり、ツールを作り、指導をします。それをそのまま、限られた条件の家庭内で実現することは、そうたやすいことではありません。
しかし、「構造化」に関心のある作り手の協力や学校からの情報提供があれば、学校での実践を理解しながら、家庭学習の場でも「構造化」をすすめていくことは可能だと思います。
BiSHのCD用額縁
アイドルグループBiSHの12枚のジャケットを並べると一枚のポスターになるように販売されたCD。しかし、それをいれるケースや額縁は販売されていない、ということで、私のところに注文が来た。自立できる脚をつけ、壁掛けもできる構造とした。
ベルセルクの剣
劇画「ベルセルク」に出てくる県の注文があった。単なる飾りではなく、これを振ってトレーニングするという。大きさ、重さ、細部の形状を何度も調整し、完成に至る。 樹種 オニクルミ クリなど ラッカー塗装
井戸のふた
井戸のふたが紛失したままになっていた民家。必要性は高いので、ふたをつくる。古民家の床材に使われていた古材を使用。
樹種 マツ ヒノキ